骨は若さを司る臓器 2020年7月6日2020年7月6日 寶田健康コラム 今日は骨のお話。実は、骨は体を支えているだけではないのです。骨ホルモンと呼ばれるメッセージ物質を分泌していることが最近の研究で解ってきました。そのホルモンは体を若々しく保ち、あらゆる臓器の生命活動を守り、コントロールをします。その種類はまだ研究中ではっきりしませんが、たくさんの論文が発表されています。骨は若さを司る臓器でもあったのです。 その中で最近注目されているのが、オステオカルシンという骨ホルモンです。骨芽細胞から分泌され、若返り物質を放出させるメッセージ物質として他の臓器に様々な影響を与えています。具体的な効果として、筋肉に効率よくエネルギーを与え、運動能力や筋力がアップします。また、精巣に作用して精力を高めます。脳の海馬の神経細胞を活発化して、記憶力をアップさせます。免疫細胞の数が増え、免疫力を高めます。 では骨細胞を活性化させ、オステオカルシンを増やす秘訣は何でしょうか? それには、重力の負荷が骨に対して適度な刺激を与えるような姿勢を保つことです。生物は全て地球上の1気圧という重力に対抗、対応して体を作り鍛えてきました。ですので、宇宙飛行士は無重力にいるので、骨にダメージを与えます。地球に帰還してからリハビリをしなければならない程です。 この重力が骨に適正な負荷を与える姿勢とは、重心ラインが垂直になるように姿勢を整えることです。 この正しい姿勢はなかなか自分では探せません。自分の体の癖があるからです。そこで壁を使いましょう。壁に後頭部、肩甲骨、お尻、踵が無理なくつき、腰のくぼみと壁の隙間が手のひら1枚分になるように姿勢を整えます。この時、重心は踵に落ちます。足指の方ではありません。最初はうまく姿勢が取れなかったりしますが、毎日実践することで必要な筋肉もついてきます。正しい姿勢で骨を活性化させましょう。寝る前1分の壁立ちで一生歩ける体作りを。 正面から見た時:頭の真上から丹田を通って両足の中心を通るラインに一直線 側面から見た時:耳たぶ、肩、足首の付け根の骨、外くるぶしが一直線